前回(1月19日)の復習
抗体の多様性
Ig分子は2本のL鎖とH鎖より構成
H鎖 抗原と特異的に結合するV領域と一定で変わらないC領域から構成
V、D、C 3個の遺伝子よりなる
V遺伝子は数百セット
J遺伝子は4セット
D 遺伝子は10セット以上
B細胞が分化する過程で遺伝子組み換え ランダムに1セットずつ選ばれる
再編成
組み換えによって多様性を獲得したリンパ球
この中には自己抗原を認識する細胞も、非自己抗原を認識する細胞も一緒に存在
あらゆる抗原に対応できる抗体産生細胞存在
→ [テスト対策] ヒトは未知の抗原に対しても抵抗力をもつことができる。
その仕組みを説明しなさい。
*抗体を利用した療法
抗体に抗ガン剤をつける
集中的にガン細胞攻撃
C領域により5つに分類 IgA、 IgD、 IgE 、 IgG、 IgM
Fc領域 タンパク質と結合 → 生物学的性質
胸腺の中に存在するとき
自己抗原と接触すると自己抗原に対する細胞は排除される
自己以外の非自己の抗原に対する抗体産生細胞が生き残る
クローン選択説
抗原をマクロファージが取り込み、処理して細胞膜表面に提示する 抗原提示マクロファージ
ヘルパーT細胞 活性化
B細胞 膜受容体と結合した抗原を細胞内に取り込み、処理して、膜上に結合して表示
ヘルパーT細胞 活性化
B細胞 抗体産生
細胞障害性T細胞 抗原攻撃
マクロファージ刺激 病原体の破壊効率上げる
リンパ球応答 助ける
B細胞膜上の表示抗原を認識 結合してB細胞活性化
B細胞の一部 免疫記憶細胞として保存
他は分裂・分化して抗体を産生・分泌する
サプレッサーT細胞 抗体産生に抑制的に作用
ヘルパーT細胞 活性化 調節因子・活性化因子 放出
インターロイキン IL-5
→ 好酸球 刺激
→ 細胞破壊 → 炎症
*ステロイドホルモンは IL-5 遺伝子の転写を抑える
→ IL-5 作られない → アトピーの症状 現れない
**アトピー性皮膚炎
副腎皮質ホルモン ストレス緩和ホルモン
ストレスが長く続く 副腎皮質ホルモン作られなくなる
ステロイド 副腎皮質ホルモンに似ている 炎症抑える
急にステロイド剤使用やめる → ストレスを緩和するホルモン足りない → 症状悪化
*T細胞主体の細胞性免疫を利用した療法
ガン細胞のリンパ球 取り出す
→ IL-2 リンパ球活性化因子 キラー細胞活性化
*ガンを防ぐシステム
通常細胞 → ガン化
非自己成分 ガン抗原 ← キラー細胞、NK細胞、マクロファージ
免疫監視機構の崩壊
ガン細胞 増殖
ヒト免疫不全ウィルス
Human Immunodeficiency Virus HI
Vレトロウイルス(RNA → DNA)
感染→8〜10年後に発症
それまで潜伏
CD4をもつ ヘルパーT細胞に感染
免疫システム中心
→免疫システム働かない
遺伝子治療
_ ウィルスの生活環のどこかを阻害する遺伝子
細胞内に導入
ウィルスの増殖抑制
細胞内免疫法
_ ウィルスに対する細胞性免疫強化
ワクチン療法
遺伝子導入にはウィルスを用いる
ウィルスベクター
レトロウィルスベクター
遺伝子導入法
ex vivo 法 標的細胞を体外に取り出し、培養して遺伝子導入 体に戻す
in vivo 法 体内で遺伝子導入
特定の細胞に選択的に遺伝子導入を行う技術 必要
体細胞遺伝子治療 次の世代に影響しない
生殖系列遺伝子治療
初めての遺伝子治療
1990年 アメリカ ADA欠損症
DNA複製障害
細胞増殖、活性化の抑制
細胞を取り出し
レトロウィルスにヒトADA遺伝子を入れる
細胞に感染させる
体内にもどす→ [テスト] どのような結果が期待されるか?
遺伝子治療としては欠陥遺伝子を入れる方法
_ タンパク合成妨げる
_ 不完全なタンパクを作らせる
プリント24-8
・感染阻害
CD4 発現させる
ウィルスの結合タンパク → [テスト] 対策どうなるか考える
・RNAレベルの阻害
HIV遺伝子の転写調節タンパク質認識配列を発現させる
→ [テスト] 対策どうなるか考える
・タンパク質レベルの阻害
HIVタンパク質の変異タンパクを発現させる
→ [テスト] 対策どうなるか考える